日 時:2026年9月12日(土)
会 場:京都工芸繊維大学 京都デザインラボ
テーマ: 連関からひらくデザインの地平
現代において、デザインの対象は単一の製品やサービスに留まらず、公共政策や社会課題をはじめとする社会システム全体へと拡張している。 エネルギー問題を例にとれば、それは技術的、政治的、経済的、文化的要因など、多数の社会的要素が相互に関係し合うことで形成されている。現状のエネルギー生産・消費に関わる社会システムが必ずしも持続可能ではないと指摘されながらも、それに代わるシステムを構想し移行することが極めて困難であるのは、まさにそのためである。同様に、気候変動、人口減少、デジタル格差の進展など、今日の社会課題は単独の要因によって生じるものではなく、多様な主体や制度、価値観の連関のなかで生成されている。 デザインはいかにして、このような複雑で厄介な対象と向き合うことができるだろうか。そこでは領域横断的な視点や多様なステークホルダーの協働が不可欠となる一方で、従来のデザイン手法や思考の枠組みそのものの再検討も求められる。こうしたデザインに対する根本的な再考は、同時に、現代における新たなデザインの可能性をひらくものでもあるだろう。 本シンポジウムでは、「連関からひらくデザインの地平」をテーマに、相互に連関する現在の様相を浮き彫りにするデザイン事例や理論を共有すると同時に、AIをはじめとする技術との関わり、マーケティングや消費者運動に関する歴史的考察、さらには視覚デザイン、製品デザイン、デザイン政策、デザイン教育といった専門的視点に至るまで、幅広い観点から、相互関係的な視座に基づくデザインについて議論する場としたい。